氷菓 第15話『十文字事件』感想

氷菓 第15話 「十文字事件」01

「それでですね折木さん、見ていただきたいものがあるんですが」
「・・・これです」


お料理研主催のコンテストで優勝を果たしたえる達。
その興奮も冷めやらぬまま、先程現場で発見した『十文字』からの犯行声明のカードを折木に見せる。

氷菓 第15話 「十文字事件」 02

「折木さん」
「まずい、これはダメだ」
「いつものアレが、千反田えるの好奇心が発動する」


大胆不敵かつ実に不可解な怪盗の行為に、えるの好奇心が刺激されいつものように『気になります』の予兆を見せ、瞬時に第一種警戒態勢をとる折木。

氷菓 第15話 「十文字事件」03

「私、気になりま・・・」
「そんな事している場合じゃない、この文集・・・」
「その文集の事なんだけどね、地味にイベントで宣伝したりしてもやっぱり大して売れないと思うんだ」

余計な事件に首を突っ込んでしまわぬよう、なんとかえるの好奇心を抑えようとする折木だったが、文集を売るためにこの事件を壁新聞部に売り込むという案により、事件に関わるように誘導されてゆく。

氷菓 第15話 「十文字事件」 04

「頑張ってみましょうよ折木さん」
「仮に、ピエロになるとしてもだ・・・生徒だけで千人。一般客を入れればそれ以上は居るんだぞ」
「その中からどうやって捕まえろっていうんだ」


頑張ってみましょうって・・・えるさん、最近折木の扱い方が引篭もりの子供を諭す母親じみてきましたね

だが、実際にこの事件を解決しようとなると、現在分かっている事だけでは到底推理する事は不可能。
もっと多くの情報を調べ、それを元に絞り込まなければならない。

「その怪盗もどきが、古典部をターゲットにしてくれればなぁ」

摩耶花の何気ない言葉がきっかけとなり、犯人の犯行がどのように行われたのか気になった古典部メンバーがそれぞれ知る情報を出し合うのだが・・・。

氷菓 第15話 「十文字事件」 05

「どういう事ですか?」
「法則性だよ、それも極め付けに簡単なやつ」

バラバラに起きた事件のように思われていた一連の事件が五十音順になぞらえ、それぞれの部活を標的としているという法則性に気付く折木たち。

氷菓 第15話 「十文字事件」 06

「犯人の署名はなんだ?」
「じゅうもんじだけど?」
「なぜ、そう読む。普通に読めば『じゅうもじ』だろうが」

犯人の名前が「十文字」は普通「じゅうもじ」と読むもので、そこから考えれば「こ」のつく部である古典部までが標的となっていると推察できた。

単に、連続窃盗事件が起きているだけではなく、法則性がある事に気付いた古典部。
えるがその事実を新聞部に売り込み、里志はいつものように情報を集める。

自然と役割分担が決まったのだが、えるに里志や摩耶花はそれぞれがいつもと少し違った表情を垣間見せる。

氷菓 第15話 「十文字事件」 07

「文化祭でいろんなクラブから物を盗んでいる人がいるんです。その犯人が・・・」
「十文字、十文字の事だろ。何か知ってるのか?」

新聞部にネタを売り込みに行ったえるだったが、何かに追われるように切迫した遠垣内らは取り付く島もない様子であった。

だが、古典部のためにはここで簡単に引き下がってはいけないと奮起したえるは、入須直伝の色仕掛け交渉術で、なんとか話を聞いてもらおうと努力するのだがえるの健康的な魅力にまったくなびかない。

このまま話も聞いてもらえないかに思えたそのとき、えるが事件の事を口走る。
すると何故か遠垣内は血相を変え、えるにその事を問いただす。

氷菓 第15話 「十文字事件」08

「それにしても、よく気付いたね」
「はい、折木さんが・・・」
「あぁ、そう」

実は壁新聞分も十文字が出没しカッターナイフが消えるという事件が起こっており、校内で起こる連続した窃盗事件という特ダネを必死に調べていたところだったのだ。

えるからの貴重な情報に感謝する遠垣内だが、その情報源が折木だと知ると苦い表情を浮かべる。

だが、ネタの提供に喜ぶ遠垣内に古典部の事を載せてくれるように頼むえるだったが、今ひとつ不確かなままとなってしまう。
えるは、そんな自分の押しの弱さに劣等感を感じるのだった。

氷菓 第15話 「十文字事件」 09

「現場を押さえるんですか?」
「うん、その手の怪盗の弱点だね」
「自分のルールに縛られてしまう」
「十文字の正体を見破るのも難しくない」


壁新聞部からの帰り道、十文字が次に狙うであろう奇術部で待ち構えてその正体を暴こうと意気込む里志と出会う。

いつもの里志であれば決して自分が結論を出すことはしてこなかった。
だが、今日の里志はいつもと違い以前よりも変化した折木にあてられたのか、事件の犯人を自らの手で捕まえようと考えているのだった。

氷菓 第15話 「十文字事件」10

「こう見えても、ミステリファンなんだ・・・」
「お手柔らかにね」

奇術部の公演が始まるまで、時間をつぶす里志の前にまたもやあらわれる囲碁部の谷。
料理コンテストでギャフンと言わされたはずだが、またもや懲りずに里志に勝負を挑んでくる。

その勝負が、怪盗十文字を捕まえること。

きっと内心、このしつこい公然猥褻カット男を煩わしく思っているであろう里志だったが、愛想笑いを浮かべながらその勝負を受けるのだった。

氷菓 第15話 「十文字事件」 11

「ABCの順に殺す理由はあったのか?」
「ネタバレだけどいいの?」
「頼む」

今回の事件がクリスティーの著作に似ている事から、犯人が何かの意図をもって犯行を行っている可能性を考える折木は摩耶花に原作の事を尋ねる。

だが、ネタバレを覚悟して聞いた内容は何のことはない、ただABC順にやってみたかったからだという愉快犯だというのだ。

これまでは重要人物が喋るキャラ人数が限られ、推理するだけの情報があったからこそだった。
だが、この犯行に動機やメッセージ性のような物がないのであればやはり犯人の推理など出来るはずもない。

さらに、謎が深まる事件に悩む折木。

まぁ、今回の場合は殺人もなく、盗まれた物は返すというのだから、単なる愉快犯ではなく文化祭を盛り上げる意図があるのかも知れない。

氷菓 第15話 「十文字事件」12

「あっ、そういえば小麦粉ありがとね。助かったわ」
「おぉ、それそれ」
「あんた、お金取る気?」
「人聞きの悪い。あの小麦粉は『わらしべプロトコル』で手に入れたものなんだ」
「代わりに何かくれ」


そんな珍しく自発的に事件を推理する折木に対し、こちらも珍しく料理コンテストでの手助けに素直に感謝の言葉を口にする摩耶花。

そんな摩耶花に、これまでわらしべ長者のように順調に物々交換を続けてきた折木は何か物をくれるようにねだるのだった。

というか・・・、わらしべプロトコルかぁ・・・。
そんな壮大なネーミングがいつの間に・・・

氷菓 第15話 「十文字事件」13

「コレあげる」
「いいのか?」
「うん」
「それがないと、コスプレに・・・」

折木の要求に快く、自分の手鏡を差し出す摩耶花。

だが、肝心の鏡がないと変身が出来ないコスプレにならないと心配をする折木だったが、余計な一言に摩耶花からの鉄槌が下るのだった。

もし、十文字が古典部に来た場合、やはり摩耶花の『コスプレ』を狙うのだろうか?
そうすると・・・、摩耶花は裸で下校しないと・・・・。>えー

氷菓 第15話 「十文字事件」 15

「いつだ、いつも何も・・・演者以外誰もステージに近づいていない」
「ということは、最初から盗られていた」


奇術部で十文字が現われるのを待ち構えていた里志。
途中、入須や田名辺らが現われるも、誰もが怪しく思えてしまう。

だが、肝心の公演が始まった舞台の上にはキャンドルがすでに無くなってしまっていた。

公演までの間に舞台に近づいた人間は居なかった。
つまり、公演が始まる前に既にキャンドルは盗まれてしまっていたのだ。

氷菓 第15話 「十文字事件」16

「昨日より売れてるかな?」
「うん、売れてる。ポスターの効き目かも」
「良かった」
「やっぱり先輩の言うとおりにしてたら良かったんじゃない」

漫研に戻った摩耶花だが、昨日のイザコザで先輩の亜也子と対立をした摩耶花は孤立を強めていた。
そんな部の雰囲気にいたたまれなくなり、また部の外に逃げ出す摩耶花。

氷菓 第15話 「十文字事件」 17

「『安城 春菜』。『夕べには骸に』の作者の一人よ」
「えっ、合作だったんですか?」
「作画は他の誰か」
「亜也子なら知ってるかもしれないけど」


摩耶花を心配する湯浅部長の口から、やはり摩耶花が認めた『夕べには骸に』という作品は亜也子も関わっていた物であることが明かされる。

だが、亜也子はその事を隠していた。

作品の裏にあったであろう転向してしまった友人との人間関係。
そこに答えがあるのだろうか?

氷菓 第15話 「十文字事件」 18

「公演中に盗難が起きると?」
「あぁ」
「十文字は犯行時刻までは決めてなかっただろう」
「お料理研のお玉だってそうだったはずだぞ」


十文字を捕まえると一人で意気込んでいた里志。
だが、その事を知らなかった折木は里志に重要な事を伝えていなかった。

十文字は盗む場所は決めていても、いつ盗むかは決めていない。
つまり、わざわざ人間が多く集まる中で盗むなどという事をする訳がないのだ。

自分が事件を解決するのだという意気込みに我を忘れ、冷静さを欠いていた里志は自分の先走りすぎた行為を反省するのだった。

だが、それでも「十文字」が一般の人間である『部外者』であれば、いくら人が多いとはいえ料理研や奇術部といった場所で何かをしていれば目立つのではないだろうか?

そうなると、折木の姉という初期からの犯人説は無理か?
まぁ、目を盗んだといえばそれでお終いなのだが・・・。

「戻りました」
「入須さんにお預けした二十部の『氷菓』ですが、売れ行き好調だそうです」

「まぁ、あの入須のやる事だからな」

氷菓 第15話 「十文字事件」19

「明日は放送部に交渉に行こうと思ってます」
「校内放送で古典部の事を取り上げてもらえれば・・・、えっ?何ですか」

「いや、お前疲れて・・・」

文集を売るために頑張っていたえるが壁新聞部の号外で古典部の事が載っていたのを確認して戻ってくる。

宣伝の効果か着実に売り上げを伸ばす氷菓に、えるはさらに明日も頑張って宣伝をしようと考える。
だが、えるの表情がどことなく疲れているように見えた折木。

氷菓 第15話 「十文字事件」 20

「お願いして回るのは、私がすべき事ですけど・・・」
「なんだか、疲れました」


これまでの事で交渉が下手で押しの弱い自分が宣伝をしてもらうように頼んで回る事が性分にあわない事を嫌というほど身にしみたのだろうか、折木の見立てどおり精神的にも肉体的にもどうしようもない疲労を感じるえる。

氷菓 第15話 「十文字事件」 21

「容疑者は千人以上」
「この中から犯人を推理で導き出すなんて、どんな人間にも不可能だ」
「だとしたら、出来るのは現行犯逮捕。これだけだ」
「奉太郎向きじゃないこの事件の真相を、僕の手で解き明かす」


そして、折木に触発され自分の中に何かを成し遂げたいという気持ちを抱くようになった里志。
彼もまた、今回の文化祭で自分自身のあり方に疑問を抱き、変えてゆきたいと思った。

そのために、十文字を捕まえようと必死になっていたのだ。

純粋だがそれ故に世渡りが下手なえる、才能がないと思うが故に勝負に固執しない里志、自分の理想を証明しようと奔走する摩耶花。

三者の青春の行方と、犯人の正体は?


今回は事件の展開は少なく、主にえる達の人間としての葛藤や苦悩に重点が置かれた回だった。
そして、事件よりも折木のわらしべが何処に行き着くのか気になって仕方がない。

まだまだ真相に近づかない十文字事件。
来週は待つだけの状態から、攻めに打って出るのか?
どうやって正体を見極めるのか?

事件の解決と、それぞれの人間的成長と脱皮の仕方に期待です。

氷菓 (角川文庫)氷菓 (角川文庫)
(2001/10/31)
米澤 穂信

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